カリンの果実はとても甘酸っぱい美味しそうな香りがするのだが、猛烈に固い上に渋いので生食には全く向かない。一般にはどちらかというと鑑賞用の庭木として植えられていて、初冬には拳2つ大くらいある大きな実が熟して民家の庭先にボタボタと落ちているのをよく見かける。果実にのどの炎症を鎮める「アミグダバリン」という有効成分を含んでいて、ハチミツ漬けを作っておけば、のどの痛みや咳止めに効果絶大で薬要らず。ビックリするくらい咳によく効くので、騙されたと思って一度作ってみることをお奨めします。
材料
カリン適量・ハチミツ適量・保存ビン
(カリンもハチミツも目分量)
カリンは熟すにしたがって黄色みが増して香りが強くなり、表面に油が吹いてテカテカしてくるので、この状態に熟した果実を使用する。もしカリンを買ってまだ十分に色付いていない場合は、数日間、室内に置いて追熟させると良い。
手順
①カリンの実を4つ割にしてタネを取り除く。
②タネをよく水洗いしてカスを取り除き、ティーパックに詰める。タネのエキスには特に薬効があると言われているので一緒に漬け込みます。
③4つ割にしたカリンの果実をいちょう切りにする。
④保存ビンにティーパックに詰めたタネといちょう切りにした果実を詰め、ハチミツを入れる。はじめのうちはカリンが浮き上がってくるので、時々上下を入れ替えるようにする。
⑤1~2ヶ月して十分にエキスが出たら果実とタネを取り除き、発酵しないように湯煎してからガーゼ等で濾して、ビンに詰めて出来上がり。冷蔵庫や冷暗所に保存する。