ぬか漬けのつくりかた:適した野菜からぬか床のメンテナンスまで

ぬかの発酵が活発になるのは気温25℃前後からなので、5月末~6月頃、家の畑で栽培しているナスやキュウリが採れ始めるタイミングを見計らって、ぬか床を準備するとちょうど良い。ぬか漬けには「生ぬか」または「炒りぬか」を使う流派があって、「炒りぬか」を勧めているレシピも多いが、風味の良い挽き立ての新鮮な「生ぬか」を使うのがベター。「炒りぬか」の場合、スーパー等で買うと結構高いが、「生ぬか」は、精米工場がある米屋さんで1キロ100円程度と安い。もしくは、田舎のコイン式の自動精米所なら設置者に頼めば余程のケチでない限り、ぬか漬けに使う分量くらい、たいがいタダで分けてくれるのが普通。
数年ぶりにぬか床を新しく更新したので、手の付かない宿題みたいでずっと気になっていた「ぬか漬け」のページを、ようやくアップすることが出来ました。

 

材料

容量10リットルのホウロウ製漬物容器
生ぬか・・・3㎏
塩(粗塩)・・・600g
水・・・4リットル

・味出し材料

大豆・・・カップ半分
昆布・・・25cm長2本くらい

・風味付け材料

赤唐辛子・・・10本
和からし粉・・・カップ半分
ショウガ(皮をむく)・・・50g
サンショウの葉・・・適宜

捨て漬け用の野菜・・・キャベツ等

※山椒の葉は家の庭にいくらでも生えているので使用したが、他に好みで、山椒の粉や実、ニンニク、青梅等を適宜加えると良い。

手順

①水4リットルを鍋で沸騰させ、600グラムの粗塩を加えて15%の塩湯を作る。
②ホウロウや陶製の漬物容器に生ぬか3キログラムを入れ、煮立てた塩湯を注ぎ、木ベラ等で熱いうちに底からかき混ぜる。
※生ぬかの場合はチンチンに煮立てた塩湯を注ぎ、炒りぬかの場合は塩湯を冷ましてから注ぐ。
③ぬかの温度が冷めて来たら、和からし粉・大豆・赤唐辛子を順次加え、手で底の方まで良くかき混ぜる。
④ショウガ・昆布・サンショウの葉を投入。ショウガは皮をむいて丸ごと埋め込み、昆布とサンショウの葉はぬかに差し込むようにして埋める。
⑤捨て漬け用のキャベツを埋める。キャベツはぬかの発酵を促す酵素を多く含んでいるので、捨て漬け用に最適とのこと。1日1~2回(朝夕がベター)底から空気を入れるようによくかき混ぜ、表面を平らにならす。途中で捨て漬け用のキャベツを2~3回入れ替えながら1週間~10日程なじませ、ぬか床がしっとりしてきたら、キュウリなど水分のある野菜から漬け始める。
⑥毎日の手入れは、夏場は必ず1日2回、春秋は1日1~2回必ず底の方から入念に手でかき混ぜ、材料を漬けたら表面を平らにならし、容器の内面や縁をきれいに拭いてフタをする。

ぬか床を作る材料

ぬか床を作る材料

実際に使用する分量

粗塩を溶かした熱湯を容器にを注ぐ

非常に熱いので木ベラを使ってかき混ぜる

ぬかが冷めて来たら和からし粉と大豆を投入

温度が下がって来たら手でかき混ぜる

赤唐辛子を投入してかき混ぜる

昆布を投入・縦に差し込むようにする

サンショウの葉を投入・軸付きのまま縦に差し込む

捨て漬けのキャベツを投入

表面を平らにならす

虫除けのため布巾を咬ませてフタをする

3日間使ってクタクタになったキャベツ

底の方から良くかき混ぜる

野菜を漬ける

漬け込む時間は、ぬか床の熟成度や気候、野菜や味の好み等によって全然変わってくるので、要は自分で好みの漬け時間を見つけるのがポイントになる。下記の漬け時間は、あくまでも私の好みです。ぬか床から取り出した野菜は、付いているぬかを水で洗い落とし、水気を切ってから食べやすく刻む。

※毎日の手入れは、夏場は必ず1日2回、春秋は1日1~2回必ず底の方から入念に手でかき混ぜ、材料を漬けたら表面を平らにならし、容器の内面や縁をきれいに拭いてフタをする。

 

ナス

ナスは小さい物は丸ごと漬けるが、大きい場合は丸ごとでは中心まで漬かりにくいので、縦に半分に切って漬ける。半日~丸1日くらいが食べ頃。ナスはぬか床から取り出すと、あっという間に皮が色落ちしてしまうので、食べる直前に取り出すようにすると良い。

大きいナスは半割にして漬ける・めちゃ(゚д゚)ウマー

キュウリ

キュウリは1本丸ごと縦に差し込む。朝、畑で採ってぬか床に縦に差し込んでおけば夕飯のオカズに、夕方採って差しておけば、翌朝のオカズとして丁度良い按配で漬かっている。初夏から秋まで、ほぼ毎日食べていてもさほど飽きが来ないのも、ぬか漬けの味の深いところ。

キュウリ・安定した美味しさ

キャベツ

キャベツは、剥がした葉っぱにぬかをひと握り、ロールキャベツみたいに包んで漬け込む。

やや漬かりにくいので漬け込む時間はやや長めで、だいたい半日~丸1日くらい。ぬかの味をしっかりと付けたい場合は、1日半くらい漬けておく。

ぬかを洗い落として水気を絞り細かく刻む

ミョウガ

ミョウガは、ぬか床の中で迷子になりやすいので、埋めた周りに指で軽く穴でもあけて目印を付けておくと、取り出す際に見つけやすい。

こちらもやや漬かりにくいので漬け込む時間はやや長めで。

半割にして縦に3つくらいに刻む

ニンジン

ニンジンはなかなか漬かりにくいので、縦半分に切って丸1日~1日半くらいとやや長めに漬ける。

縦半分に切って漬ける・なかなかイケル

ピーマン

ピーマンは縦に半割にして種を取り除いて漬け込む。約半日~丸1日くらいが食べ頃。

ピーマンの苦みがマイルドになって結構イケル

葉付きショウガ

葉付き生姜は、夏~秋の彼岸くらいまでが旬の素材。茎を4~5㎝残して切り、ぬか床に真っすぐに突き刺す。半日~1日くらいが食べ頃。

茎をつまんで根の部分をコリコリ・超まいうー

かぶ

秋~冬にかけて畑からぬか漬けに適した野菜の種類ががだんだん少なくなってくる中、最後までひとり?絶好調で、ぬか漬けシーズンのラストを飾ってくれる素材が「かぶ」。軸の部分も実に美味しい。

かぶのぬか漬け

かぶのぬか漬け・年内いっぱいくらいまで頑張れる

ぬか床のメンテナンス

①水抜き

野菜から出る水分でぬか床がベチャベチャに緩んでくると、野菜が漬かりにくくなって、ぬか漬けの味がガクンと落ちてくる。ぬか床の水抜き用の器具は、「金網か何かの代用品で」などとと考えるよりも、別に高い物ではないので、ホームセンター等で陶製やホウロウ製の専用器具を買って使うのがベター。筒をそのまま抜くと水分が穴から漏れるので、溜まった水分は大きめのスポイト等で吸い出して除去するとよい。

陶製の水抜き

ぬか床に刺して水を溜めて取り除く

②酸味が強くなったら

ぬか床が発酵しすぎて酸っぱくなってくると味が落ちるので、和からし粉大さじ1を加え、1日2回ていねいにかき混ぜて、2~3日、野菜を漬けずに休ませる。

発酵しすぎて酸っぱくなったら和からし粉を投入

③ぬか補充

ぬか床を補充する際は、新しいぬかにぬかの15%の重さの粗塩を加えてぬか床に混ぜ、ていねいにかき混ぜて良くなじませる。

ぬかを補充する際は粗塩15%を加えて投入する

④ぬか床を休ませる

冬になると寒さでぬか床の働きも弱くなって漬かりにくくなり、ぬか漬けに適した野菜も畑から姿を消して、漬物の主力も白菜漬けやたくあん等の冬の漬物にシフトするので、ぬか床は畑でキュウリが採れ出す頃まで休ませることになる。ここで手を抜いて放ったらかしにして、せっかく手塩にかけて大切に育てたぬか床が、春になって開けてみたらカビだらけでお釈迦とならないように、しっかりケアして冬眠?させるようにする。ぬか床を休ませる方法には様々な流儀があると思いますが、下記はあくまでも当家のやり方ということで、ご参考まで。

①漬けてある野菜や昆布などをすべて取り出し、ぬか床が水っぽい場合は上記の方法↑で水抜きして、ぬかと塩を補充し、仕舞う下準備をする。
②サラシの布を容器の直径よりも一回り大きめに切り、水洗いして布の糊を落としてから煮沸消毒し、よく絞って水気を切る。
③平らに均したぬか床にサラシの布をピッタリと張り付ける。
④新しいぬか1に対して粗塩を1/3くらいの分量で混ぜて、布の上に厚く敷き詰め(3~4㎝くらい)、強く押し固めて平らに均す。新しいぬかにぬか床の余分な水分を吸わせる目的もあるので加水は不要。要するに、布の上に敷き詰めた塩分の濃いぬかの層で蓋をして、雑菌の侵入を防ごうという寸法なわけです。
⑤容器の内側と畳んだ布の表面に35度のホワイトリカーを霧吹きで軽く吹いて殺菌消毒し、容器の口に新聞紙をかけてヒモで縛る。
⑥ホコリが付かないように容器の上からビニール袋等をすっぽり被せて、日の当らない涼しい場所に保管する。

春になってぬか床を起こす時は、布ごと上のぬかを取り除いて捨て、捨て漬けを2~3回やってぬか床を慣らしてから使い始める。

煮沸消毒したサラシの布をぬか床の上に敷く

布の上に塩の効いたぬかを厚く敷き詰める

布を内側に畳んでぬかを押し固める

容器の口に新聞紙をかけてヒモで縛る