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ブラックジャック初級編:初心者におすすめの遊び方を解説

 入門編でブラックジャックの基本ルールが分かりました。そこで、初級編では、実際のゲームに参加してみましょう。

 初級編は、一通りのルールは(なんとなくでも)分かっていざ実践に向かおうという人や、少しプレーしてみてもっとブラックジャックのことを知りたいという人を対象としています。

実際のゲームの流れ

着席、チップの交換

 プレーしたいと思った人は、まずブラックジャック・テーブルの空いている席に着席し、ブラック・ジャック用のチップ Chip に交換してもらいます。チップにはさまざまな金種がありますので、自分がプレーしようと思っている額に合わせた金額のチップを中心に交換してもらうとよいでしょう。


現金を直接賭けることもできますが、勝った場合はチップで支払われますので、やはり最初からチップに交換してからプレーした方がいいでしょう。

着席する位置は、空いている席であればどこでもよいのですが、いちおう、ディーラーに向かって一番右の席から埋めていくのが礼儀のようです。


また、一番左の席は、プレーヤー全体のゲームの流れを左右するとされている席ですので、初心者は避けた方が無難でしょう。

ベット Bet

 プレーヤーがテーブルに着席し、賭け金(チップ)を所定の位置に置けばプレー開始です(賭け金のことをベット Bet と言い、また賭けることもベット(する)と言います)。ベットできるタイミングは、ディーラーが "Place your bet." (賭け金を置いてください)などと言って教えてくれます。


賭ける金額は、そのテーブルの最低額と最高額の間 Bet Spread であれば、まったく自由に決めることができます。最初は、最低額からはじめるのが無難でしょう。

ベットの最低額 Minimum Bet はテーブルごとに定められています。その国の通貨価値によって多少の違いはありますが、米国(ラスベガス)の場合で言えば、1~5ドル程度の安いテーブルから、10~25ドル程度のテーブル、あるいは 100ドル以上の高額テーブルがあります(最近は、1~2ドルのテーブルは、一部の初心者向けを除いて、なくなってきたようです)。着席する前によく確認した方がよいでしょう。

たいていは、最低額に比例する形で、最高額 Maximum Bet も定められています。

ディール Deal

ベットが出揃ったところで、ディーラーは各プレーヤーとディーラー自身に2枚ずつカードを配ります。


カードを配り終わったところで、ディーラーは自分のカードを1枚だけオープンします。(オープンしたカードをアップカード Upcard 、伏せたままのカードをホールカード Hole Card と言います)


この時点で、プレーヤーはインシュランス、サレンダーなどのオプションを選択できます。

プレーヤーへのカードの配り方は、国によりカジノによりあるいはテーブルによりまちまちです。2枚とも伏せて配るところ、2枚とも表にして配るところ、1枚目を表、2枚目を伏せて配るところなどがあります。


2枚ともあるいは1枚をオープンにして配るところでは、プレーヤーはカードには触れずに、テーブルの上に置いたままでプレーするルールになっていることが多いようです。使われるカードが2デッキ以上(1デッキ Deck が1組52枚)の場合、このルールがよく採用されます。

2枚とも伏せて配る場合は、プレーヤーは(家庭ゲームでよくやるように)カードを手に持ってプレーするルールになっていることが多いようです。使われるカードが1デッキの場合に、よく採用されます。


ディーラーのカードは、基本的には2枚とも伏せて配られます。

ディーラーの BJ確認

ディーラーのアップカードが Aか Tの場合は BJの可能性がありますので、ディーラーはもう1枚のカードをプレーヤーに見えないように確認します。(Tの場合は確認しないところもあるようです)


その結果、BJができていれば、ホールカードもオープンしてその回のゲームは終了です。プレーヤーも BJでない限り、賭け金はそのまま没収されます。プレーヤーも BJなら、引き分け(プッシュ Push )ですので、賭け金はそのまま返却されます。

プレーヤーの手番

ディーラーが BJでなかった場合 、プレーヤの手番となり、ヒットかスタンドかを判断します。スプリットやダブルダウンのオプションを選択することもできます。


プレーヤーはいつスタンドしても構いません。


ヒットしつづけてバーストした場合は、その時点で終了です。たとえ、後でディーラーもバーストしたとしても、プレーヤーの負けとなります。


具体的なプレーの仕方は、入門編「プレーヤーの手番」で説明してありますので、そちらをご覧ください。

ヒットかスタンドかの意思表示の仕方は、国やカジノによっていくつかのバリエーションがありますが、どのやり方でも一応は通じるようです。


代表的なやり方は、ずばり「ヒット」「スタンド(ステイ)」と声で伝えるやり方と、手のジェスチャーで示すやり方です。ジェスチャーでヒットを伝える場合はカードを指先でこつこつとたたいたり、手招きするような感じで手を前後に動かしたりします。スタンドは手のひらをややディーラーに向けて止めたり、手のひらを左右に動かしたりします。


あまり形式にこだわりすぎる必要はありません。希望どおりのカードが来たときに、ガッツポーズをしてディーラーに向かってウインクでもすれば、それでも十分にスタンドだという意思表示にもなります。


他のプレーヤーの真似をするのも良し、自分流のやり方で押し通すのも良しといったところでしょう。

ディーラーの手番

ディーラーに向かって右側のプレーヤーから順次左側のプレーヤーまで行い、すべてのプレーヤーが手番を終えてからディーラーの番になります。


ディーラーはホールカードをオープンし、点数が16点以下であればもう1枚カードを引きます。これを 17点以上になるまで繰り返します。17点以上になった時点でおしまいです。つまり、ディーラーはプレーヤーの手にかかわらず、常に 16点以下でヒット、17点以上でスタンドすることになっています。

このルールは基本ルールで、場所によりカジノにより多少の違いがあります。Aを 11点と数える場合の 17点(ソフト17 Soft 17=S17)ではヒットすると定めているところもあります。いずれにしても、ディーラーがヒットするかスタンドするかは、あらかじめ決められており、ディーラーはそのルールどおりにプレーします。つまり、ヒットかスタンドかに、ディーラーの意思はまったく入りません。


ラスベガスでは、S17ヒットをダウンタウン・ルール、S17スタンドをストリップ・ルールと言うようです。計算上は S17ヒットの方がごくわずかながらディーラーに有利になるそうです。でも、ほんのわずかの違いですから、あまり気にせずに、いろいろなルールを経験してみるのも、ブラック・ジャックの楽しみ方かもしれません。

賭け金の精算

ディーラーの手番が終わったら賭け金の精算が行われます。


以上で、1回のラウンドが終わります。改めて、プレーヤーがベットして次のラウンドとなります。


親の手もとのカードが少なくなってきたときは、次のラウンドに入る前にカードを切りなおします(シャッフル Shuffle)。

通常のトランプ(カード)は52枚ですが、カジノのブラック・ジャックではこの 52枚1組を1デッキと言い、複数デッキをいっしょにして使うところもあります。テーブルによって、1デッキ、2デッキ、4デッキ、6デッキなどがあるようです。


1デッキの場合はカードの束を手に持って配りますが、2デッキ以上ではシュー Shoe というカード入れを使います。端から順に1枚ずつ裏向きで取り出すことができるようになっています。

プレーの終了

プレーを終わりたいときは、ラウンドの切れ目にいつでも席を立つだけです。


大きく勝ったときには、ディーラーにチップ Tip を上げると喜ばれるでしょう。


チップは、ディーラーの前におはじきのようにチップをはじいて渡します。


また、ベットする際に、あらかじめディーラーの取り分として分けて賭けることもできます。勝てば倍額、BJなら 2.5倍がチップとして支払われることになります。負けた場合はチップはなしということです。(スプリットやダブルダウンのときは、チップは必ずしも増やす必要はありません)

チップ(tip)は、ブラック・ジャックの小額チップ(chip)で渡しても構いません。金額はそれこそ気持ち次第ですが、大きく勝ったときは多めに渡しておきましょう。(逆に、負けてしまったときには、とくにチップのことは考えなくても構いません)


なお、ディーラーもときどき交代しますが、勝っているときには、変わり際にもチップをあげると良いでしょう。ただし、チップはディーラー個人に直接入るのではなく、いったんプールして、後でディーラーに均等に配分されるようです。

実践を経験してみたいなら、インターネット上で無料でできるサイトがありますので、まずはそこで腕試しをしてみるのもよいでしょう。(ただし、細かいルールは実際のカジノとは異なる部分があります)

オプションの採否

 さまざまなオプションがあることは入門編で説明しました。初級編では、それぞれのオプションの採否をどのような考え方で行うかについて考えてみましょう。

インシュランス


ディーラーが BJだとその時点でゲームが終了してしまいますから、アップカードが Aのときにはとにかくインシュランスを掛けるというのも一つの考え方です。


ここでは、統計的に見てインシュランスが有利かどうかについて検討してみましょう。


インシュランスというのは、ディーラーが BJであることにベットしたと考えることができます。勝った場合の払い戻しは3倍で、勝つ確率は 4/13(ホールカードが Tのとき)です。


13回(13通り)の勝負の結果、勝ちが3×4=12です。13回ベットしていますから -13で、差し引き -1となり、わずかながら負け越しです。


統計上はインシュランスしない方が有利ということになりますが、わずかな差ですので、ときにはインシュランスしてみるのもいいのではないでしょうか。

ホール
カード
ベット 結果
A -1 0
2 -1 0
3 -1 0
4 -1 0
5 -1 0
6 -1 0
7 -1 0
8 -1 0
9 -1 0
10 -1 3
J -1 3
Q -1 3
K -1 3
合計 -13 +12

イーブンマネー

イーブンマネーの場合は、インシュランスのときと異なり、プレーヤーの手が BJで確定していますから、インシュランスを掛けた場合とそうでない場合との収支を比較してみましょう。

イーブンマネーはホールカードにかかわりなく +1となります(賭け金と同額が支払われます)。13回(13通り)の結果は +13となります。

通常の勝負をしたとすると、ホールカードが Tならプッシュなので差し引きゼロ、それ以外なら賭け金の 1.5倍が支払われます。13回の結果は、ホールカードが A~9の9回分 1.5×9=+13.5となります。

結局、ほんのわずかながら通常の勝負をした方が有利だということになります。

通常のインシュランス以上にわずかな差ですから、あまり統計にこだわらずにプレーした方が楽しめるでしょう。

ホール
カード
イーブン
マネー
通常
勝負
A 1 1.5
2 1 1.5
3 1 1.5
4 1 1.5
5 1 1.5
6 1 1.5
7 1 1.5
8 1 1.5
9 1 1.5
10 1 0
J 1 0
Q 1 0
K 1 0
合計 +13 +13.5

サレンダー

サレンダーは賭け金の半額を納めて勝負を降りるということですから、勝率換算すると 25%以下の勝率しか期待できないときに降りるということになります。

プレーヤーの手とディーラーのアップカードの組合せによっては 25%以下ということもありうるのですが、やや煩雑ですので、慣れて来るまではあまり気にしない方がいいでしょう。

はじめのうちは、おもに自分の手だけを見ていればいいと思います。どんな手が来てもそれだけで勝率が 25%を下回ることはありませんから、安心して勝負してください。

あまり降りてばかりいるよりは、勝負を楽しんでみてはいかがでしょうか。

スプリット

スプリットは、もっとも単純に言えば、賭け金を倍にして勝負をやり直すことになるわけです。負ければ倍の損になりますから、プレーヤーに有利なときに選択すべきオプションでしょう。

同じ数のカードを2枚のまま勝負するのと、2枚に分けて勝負するのとで勝率の期待値を比較してみました。

その結果、スプリットした方が明らかに有利になるのは、A+Aと8+8のときでした。逆にスプリットしない方が明かに有利になるのは、T+T、6+6、5+5 のときでした。

それ以外の場合は、あまり大きな差ではありませんので、どちらで行ってもさほど変わらないといったところでしょう。

ただ、ときには T+Tのときにスプリットを賭けてみるなどのチャレンジ精神も大切です。統計も頭の片隅に置きながら、あくまでも勝負を楽しむことをお勧めしたいところです。

配札    
A+A 28.69 Split
T+T -24.22 そのまま
9+9 12.07 どちらでも
8+8 37.01 Split
7+7 -14.51 どちらでも
6+6 -22.23 そのまま
5+5 -41.88 そのまま
4+4 0.96 どちらでも
3+3 14.04 どちらでも
2+2 3.67 どちらでも

そのままでヒット/スタンドした場合と、スプリットしてそれぞれをヒット/スタンドした場合の収支の期待値の差。

毎回1ドル(スプリットの場合は合計2ドル)ベットし、同一局面を100回繰り返した場合の値に正規化してあります。

 ダブルダウン

ダブルダウンは、もう1枚だけヒットすることで勝つ可能性が高いときに選択すべきオプションです。

端的に言えば、手札が 11のとき、Tが来れば 21になりますから、最も期待できるところでしょう。

実際にいくつかのケースについて、1ヒットだけ行った場合の勝率の期待値を求めてみました。

その結果、期待値が 50%を超えたのは、11のときと 10のときだけでした(59.6%と57.6%)。

統計的な期待値では 50%に及びませんが、ソフトハンドの高い手(S18、S17など)でも、バーストすることはないわけですから、ときにはダブルダウンしてみるのもいいかもしれません。

DOAを採用しているところならソフトハンド(Aを11点と数える手)でもダブルダウンできるのですが、ディーラーの手との組合せを考えないと、勝率的にはあまり期待はできないようです。

ヒットかスタンドか

 ここで、3枚目以降のカードをヒットするかスタンドするかの戦略を考えてみましょう。

 手もとのカードの点数が 21点になっていれば無条件にスタンドです。また、11点以下ならバーストすることはありえませんから、必ずヒットでしょう。問題は 12~20点の場合です。いろいろな「戦略」が考え出されているようです。いくつかのパターンにまとめて紹介しておきます。

(戦略の類型化およびそれぞれの名称は筆者が適当につけたものです)

 

Hit-Stand 戦略

戦略の類型 簡単な内容 特徴
超安全型 12点以上はすべてスタンド 決してバーストすることはない
ディーラー追随型 16点以下は必ずヒット、
17点以上は必ずスタンド
ディーラーと同一条件
マイペース型 14点以下は必ずヒット、
15点以上は必ずスタンド
賭け金の収支バランスが最もよい
気配り型 アップカードと手札の
組合せで決定
ルールはやや複雑だが、
収支はさらに良くなる
勝負こだわり型 気配り型に加え、それまでに
出たカードも考慮して決定
収支はさらに良くなるが、
会話を楽しむことはほとんど無理
猪突猛進型 アップカードが7~10のとき
17~20を超えるまでヒット
勝てたときは気持ちいいが、
バーストする可能性も大きい
流れ重視型
直感重視型
ゲームの流れや自分の
直感にしたがって決定
はまればすごいが波がある

 

超安全型

 ヒットをすれば点数が高くなることが期待できますが、同時にバーストする危険性も増えてきます。

バーストを避けるためには、11点以下でのみヒットし、12点以上ではすべてスタンドするという戦略があります。

H12~16といった弱い手 Weak Hnad でもじっと我慢してスタンドし、ディーラーがバーストするのを待つという戦略です。

弱い手でじっと待つというのはある意味で忍耐力のいる戦略ですが、常に最後まで楽しめるという利点もあります。

ソフトハンド Soft Hand (Aを11点と計算する手)では、バーストする危険性はありませんから、12点以上でもヒットできます。

確率計算によれば、S17(ソフトハンドの 17点)まではヒットした方が有利になるようです。

ちなみに、ソフトハンドに対して、それ以外の手をハードハンド Hard Hand と呼ぶこともあり、たとえばハードハンドの 17点を H17と表します。

(S17、H17という表記は、17点のときにスタンド,およびヒットという意味に使われることもあります。紛らわしいので、ここではソフトハンドとハードハンドの意味だけに用いることにします)

ディーラー追随型

ディーラーは、H16以下なら必ずヒット、H17以上なら必ずスタンドします。

プレーヤーもこれに倣って、同じ戦略をとるという考え方もありえます。

BJ、スプリット、ダブルダウンなど、ディーラーよりも有利になりうる特典もあるため、この戦略でもディーラーよりも有利に戦えるという側面もあります。

ただし、プレーヤー・ディーラー共にバーストした場合はプレーヤーの負けとなりますので、この点は不利な条件となります。

超安全型と同じく、ソフトハンドに関しては、S17までヒットした方が、統計上は有利になります。

マイペース型

初心者の段階では、ディーラーの手(アップカード)と自分の手札の両方を考慮しながら戦略を決めるというのは、実践ではかなり難しいと思われますので、手札だけから統計的に最適値を求めてみました。

計算結果によれば、H15以上でスタンド、H14以下ならヒットとなりました。(後述する、スプリットとダブルダウンの戦略を加味した上での数字です)

ソフトハンドの場合は、S17までがヒットで、S18以上がスタンドとなります。

ただし、これはあくまでも統計上の確率のことであって、H15でスタンドするかどうか、S17でヒットするかどうかなどは、ほんのわずかな差ですので、あまり数字にばかり縛られる必要は必ずしもありません。

気配り型

自分(プレーヤー)の手札だけでなく、ディーラーのアップカードも考慮した上でヒットするかどうかを決めようという戦略です。

ある程度ゲームに慣れてくれば、そんな判断もさほど考え込まなくてもできるようになると思いますので、少しずつチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

ディーラーの手から判断するといっても、ホールカードは見えないわけですから、半分は想像の世界にならざるを得ません。それでも、ある程度の判断は可能です。

ここでは、右の欄で、アップカードとバースト率のデータだけを示し、詳しい説明は中級編に譲ることとします。

とりあえず、アップカードが Aのときにはあまりバーストは期待しない方がよい、6や 5のときには4割以上の割合でバーストが期待できる、といったことぐらいを覚えておけば、それなりに楽しめるでしょう。 

アップ
カード
バースト率
%
A 16.54
T 22.98
9 22.84
8 24.47
7 26.23
6 42.32
5 41.64
4 39.45
3 37.54
2 35.67
平均 26.88

ディーラーがBJではなかった場合の出現確率。

H17以上、S17以上共にスタンドの場合。

勝負こだわり型

ゲームの場で得られる情報だけでは飽き足らず、それまで場に出たカードを数えて判断するという戦略です。

ブラックジャックではカードをすべて使い切る前にシャッフルしなおしますので、すべてのカードを覚えていたとしても、次に出てくるカードをはっきりと予測できるわけではありません。

しかし、それでもある程度の確率で予測は可能です。

初心者向きとはいえませんが、あくまでも勝負(勝率)にこだわった方法として紹介しておきます。

場に出たすべての手を覚えたうえで残りの手を予測するというのは実際には不可能ですので、さまざまな簡便法が考案されています。これらを総称してカード・カウンティングといいます。

カード・カウンティング自体はルール違反とまではいえませんが、カジノによってはフェアでないという理由で敬遠されることもあるようです。

また、当然ながら、カード・カウンティングをしていると、ディーラーや他のプレーヤーとおしゃべりを楽しむこともままならなくなります。(カード・カウンティングをしながらでもおしゃべりができるぐらいに熟達しないと、使いこなせないという側面もあります)

そこまでやっても、勝率換算すると 1%上がるかどうかというところですから、あまり好んで取る戦略とは言えないかもしれません。

猪突猛進型

アップカードが 7~Tのとき、ホールカードが(最も確率の高い) Tと予測し、手札がそれ以上になるまでヒットを続けるという戦略です。

もっとも強気な戦略であるとも言えますし、ディーラーの手に対して最も悲観的な戦略とも言えます。

H19でヒットして Aや 2を引いたときの快感は絶大ですが、その反面バーストの危険性もかなり高い戦略です。

ある回数以上のゲームを楽しむ場合には、この戦略を採るのはごくたまにということにした方がよいでしょう。

流れ重視型・直感重視型

ギャンブルを好む人は、多かれ少なかれ、ゲームの流れや自分自身の直感といったものを考慮するようです。

ブラックジャックも、いろいろと確率を論じたものがありますが、1回1回のゲームを支配するのは、むしろこういった流れや直感といったものかもしれません。

ただ、回数を重ねれば確率にしたがった結果になっていくものですから、その場その場で確率にしたがったり、直感などを重視したりした方がいいでしょう。

ヒットの統計学

最初のうちは、ディーラーの手はあまり気にせず、自分の手札に応じてヒットかスタンドかを考えた方が楽しめるでしょう。 最初のうちは、ディーラーの手はあまり気にせず、自分の手札に応じてヒットかスタンドかを考えた方が楽しめるでしょう。

ここでは、プレーヤーの手札ごとに、統計的に見ればどうすると有利になるのかを考えてみます。

配札の確率

まず、最初に配られる2枚の手の組合せとその出現確率を見てみましょう。

手の組合せは、13種類の2乗で 169通りあります。すべての組合せと出現確率を右欄の表に示します。

ブラックジャックは8通り 4.73%、スプリットハンドは 13通り 7.69%となります。

BJのできるのがおおよそ 20~25回に1回程度、また 20点のできるのが1割程度です。

ちなみに、BJが2回続く確率は 0.22%(400~500回に1回)、3回続く確率は 0.01%(1万回に1回)です。

逆に BJではない確率は 95.27%、BJが 100回続けて出ないのは 0.78%となります。14~15回で 50%ですので、それぐらいから「そろそろ来る頃かな」と楽しみにしてよいでしょう。

   
BJ 8 4.73          
20 16 9.47 P   S20 2 1.18
19 8 4.73     S19 2 1.18
18 9 5.33 P   S18 2 1.18
17 10 5.92     S17 2 1.18
16 11 6.51 P   S16 2 1.18
15 12 7.10     S15 2 1.18
14 13 7.69 P   S14 2 1.18
13 14 8.28     S13 2 1.18
12 15 8.88 P   S12 1 0.59
11 8 4.73          
10 7 4.14 P        
9 6 3.55          
8 5 2.96 P        
7 4 2.37          
6 3 1.78 P        
5 2 1.18          
4 1 0.59 P        

Pはスプリットハンドのありうる組合せ。

スプリットハンドの出現確率は、H20の場合のみ 4回(2.37%)、他はすべて1回(0.59%)。

ディーラーの最終手

では、ディーラーの手はどのようになるのでしょうか。16点ヒット、17点スタンドのルールで、最終手がどうなるかを求めてみました。

16点以下だと必ずヒットするわけですから、最終手は 17~21点の5種類にバーストと BJを加えた7種類ということになります。

ごく大雑把に言えば、ディーラーの手は4回に1回がバースト、5回に1回が20点ということになります。

  BJ含む BJ除く
BJ 4.73  
21 6.37 6.69
20 20.45 21.47
19 13.76 14.45
18 14.29 15.00
17 14.78 15.51
Bust 25.61 26.88
100.00 100.00

 

 

確率論的戦略

プレーヤー・ハンドごとに、そのままスタンドした場合とヒットした場合とで、ディーラーの最終手に対する勝敗の期待値を求めてみました。

毎回1単位(たとえば1ドル)ずつベットしたとして、同一局面が 100回出現したときの収支の期待値を表しています。

ディーラーまたはプレーヤーのいずれか、あるいは両方が BJのときにはヒットかスタンドかの判断は不要ですので、計算から除外してあります。

その結果、H15以上および S18以上ではスタンドした方が有利であるということになりました。ただし、H15(スタンド)、H14(ヒット)、S18(スタンド)は、わずかな差ですので、必ずしも確率にどおりの戦略を採る必要はないでしょう。

なお、ヒットの計算は1回だけのヒットで求めてありますので、とくに 9点以下では実際よりも低い値で出ています。11点以下の場合はヒットしてもバーストすることはありませんので、基本的にヒットすべきでしょう。

もちろん、ここで求めた値はあくまでも数多く繰り返した場合の確率的な結果ですので、毎回のゲームがこのとおりになるとは限りません。

また、ここではディーラーの手はまったく気にせずにプレーヤーの手だけで判断しています。ディーラーの手も考慮した方がより確率が上がるのは当然ですが、ここで求めた結果に従うだけでも、収支の期待値はプラスになります。

Stand 1Hit 戦略
20 65.83 -85.20 S
19 32.92 -72.45 S
18 4.28 -62.22 S
17 -25.58 -54.20 S
16 -40.81 -48.48 S
15 -40.81 -43.92 S
14 -40.81 -39.37 H
13 -40.81 -34.82 H
12 -40.81 -30.26 H
11 -40.81 18.68 D
10 -40.81 12.56 D
9 -40.81 -5.28 H
8 -40.81 -20.09 H
7 -40.81 -32.66 H
6 -40.81 -39.64 H
5 -40.81 -40.81 H
4 -40.81 -40.81 H
       
S20 65.83 12.56 S
S19 32.92 4.96 S
S18 4.28 -1.64 S
S17 -25.58 -8.54 H
S16 -40.81 -12.05 H
S15 -40.81 -12.05 H
S14 -40.81 -12.05 H
S13 -40.81 -12.05 H
S12 -40.81 -12.05 H

 ベットの考え方

 ギャンブルの還元率

一般にギャンブルの還元率は 100%よりも小さくなっています。宝くじは5割程度、競馬などは 75%です。

カジノゲームでも、スロットがだいたい 95~96%と言われています。ルーレットも「0」「00」の存在により 94.7%です。

これに対し、ブラックジャックは、BJやスプリット、ダブルダウンなどのルールをうまく使えれば、100%を超える還元率が(理論上は)得られます。

では、還元率 100%のギャンブルは勝てる(少なくとも負けない)と言えるのでしょうか。

ギャンブルは負け続けるゲーム

結論から言えば、還元率 100%のゲームでもプレーヤーは確率的には負けることになります。

たとえば、1ドルの資金を勝率 50%(還元率 100%)のゲームに賭けたとしましょう。半分の確率で資金が2ドルに増えますが、同時に同じ確率で資金がゼロになってしまいます。

そして、ここが肝心なのですが、いったん資金がゼロになると、再び元に戻ったりさらに勝つといった可能性もゼロになってしまうということです。一方、最初に勝った場合でも、さらに同じゲームを続ければ、負けてゼロになってしまう可能性は残されています。

つまり、このようなギャンブルは、回数を重ねるほど、資金がゼロになる確率を一方的に上げ続けるゲームだということになります。

引き際を決める

たとえ還元率100%でも、(確率的には)負け続けるのがギャンブルですから、ゲームの楽しみ方としても、引き際をいかにうまくするかということになってくるでしょう。

最も基本的な方法としては、次のようなルールをあらかじめ決めておくとよいでしょう。

引き際の基本ルール
儲けの上限 いくら勝ったら必ずやめる
負けの下限 いくら負けたら必ずやめる
ゲームをする時間 何時間経ったら必ずやめる
何時になったら必ずやめる

 

賭け金のマネジメント

 ゲーム全体の方略が決まったところで、今度は1回1回のゲームの賭け金について考えてみましょう。

倍賭け法

一番有名な賭け金マネジメントの方法は、倍賭け法(マーチンゲール法)でしょう。

最初1単位(たとえば1ドル)を賭け、負けたら2単位、4単位と賭け金を倍々にしていきます。勝った時点で、常に差し引き1単位金額のプラスになるという方法です。

この方法では、1回勝つまでを1ユニットとし、1ユニットごとに1単位金額ずつ増えていくことになります。増える方は1単位ずつなのに対し、負け続けて資金が底をついたり、テーブルの最高額に到達してしまってそれ以上賭けられなかったりした場合に、一度に大きな負けが生じてしまう欠点があります。

付加法

倍賭け法の賭け金が無限大に膨らんでしまうという欠点を補う方法の1つに付加法があります。この方法は、最初に1ユニットの勝ち金額を決め、その金額をいくつかに分解してかけていくという方法です。

もっとも典型的な例では、1ユニットの目標金額を 6単位金額とし、1-2-3と 3つに分解します。実際のゲームの賭け金は、両端を足した額とします。例の場合は 4単位を最初に賭けます。

勝てばその数字( 1と 3)を消し、負ければ右端にその負けた数字(4)を加えます(1-2-3-4となります)。

例の場合では、1回目は 1+3=4単位で、勝てば次は 2単位。これも勝てば、2回で1ユニット完了です。2回目を負けたとすると、2-4としてそのユニットを続行します。

加減法

付加法も負けが重なると計算が大変になってしまいます。そこで、簡便法として、加減法があります。

加減法は、負けたときには賭け金を1単位増やし、勝ったときには1単位減らすという方法です。1勝1敗のときに、差し引き1単位金額のプラスになります。ずっと1勝1敗ペースで行ければ、2ゲームにつき1単位金額ずつ儲けが増えていく計算です。

負けが続いたときの賭け金の増加も倍賭け法や付加法に比べて小さくてすみますし、賭け金の計算も単純なので、とくに初心者の方にはお勧めです。

加減法も連敗が続くと賭け金が増えていきます。加減法は賭け金の差額分がプラスとなる方法ですので、大きな賭け金で前後していると、賭け金に対する収益率が下がる結果になります。(この点は、倍賭け法や付加法も同様のことが言えます)

そこで賭け金の増加を押さえるバリエーションがいくつもあります。

1-3法:倍賭け1-2-3法と同じく、賭け金の上限を 3単位金額とし、そこまで到達した時点で 1単位金額からやり直します。

1-10法:1-3法と同様で、上限を 10単位金額とします。

逓減法

逓減法は、付加法と同じく、負けが累積したときに負けた回数よりも少ない回数で取り返そうという賭け方です。負けが込んでいるときでも、勝ったり負けたりを繰り返した場合に、差し引きでプラスになるように賭けます。

たとえば、最初の賭け金を 3単位金額とした場合、取り返す回数として 2と置いておきます(実際には、この数の半分の回数、つまり最初の賭け金は 1回で取り返そうということになります)。

このゲームに負けた場合は、最初の賭け金に負けた額を加えます( 3+3=6とします)。同時に、回数にも 1を加え 3とします。2回目のゲームの賭け金は 6/3*2=4 とします。

2ゲーム目も負ければ累積金額は 6+4=10、回数が 4となります。次の賭け金は 10/4*2=5となりますが、これに 1を加えて 6を賭け金とします。(加える数は、回数4 となる毎に 1 とします)

ゲームに勝った場合は、勝った金額を累積金額から引くと共に、回数を 2減らします。3ゲーム目に勝ったとすると、累積金額が 4、回数が 2となり、4ゲーム目は 4/2*2=4 を賭け、これも勝つと 1ラウンドが終了となります。

回数の 1/4を加えずにそのままを賭け金とすれば、制限付加法と似た賭け方になります。この方法なら慣れればメモをとらなくても計算できますので、簡易付加法として利用することも可能です。

回数を加える意味について補足説明します。

本文の例で、累積金額が 10(回数が 4)のとき、次のゲーム(3ゲーム目)の賭け金を最初の計算どおり 5とすると、その次のゲーム(4ゲーム目)も 5となります(付加法でもそうなります)。

3ゲーム目で勝って 4ゲーム目で負けた場合、回数を加えないと差し引きゼロとなります。3ゲーム目を 6とすれば 4ゲーム目は 4となりますので、4ゲーム目で負けても差し引き +2となります。逓減法は、このような効果を狙ったものです。

逓減法は、BJやダブルダウンなどの場合でも、累積金額に反映することが可能ですので、ブラックジャックのように収支が単純に賭け金どおりとならないことがあるゲームでも対応が簡単だという利点もあります。

比例法

賭け金を手持ち残金のたとえば 1/10と決める方法です。残金が大きくなれば大きく賭けたくなる心理に合致した方法と言えるでしょう。

比例法は、勝率がかなり高かった場合には大きく増やすことができますが、五分五分程度では減らしてしまうことになることが多くなります。

ただ、元手の大きい場合でも小さい場合でも、全額を使い果たしてしまうということが極めて少ないという利点があります。

加算法

勝ったときに賭け金を増やして一気に儲けを増やそうという方法です。最初1単位金額から賭け始め、勝つたびに賭け金を増やしていきます。

1回目:1単位
2回目:3単位
3回目:4単位
4回目:5単位(以降+1単位)

負けたときには、ずっと1単位ずつ賭けることになります。

3連勝以上したときに収支がプラスになりますが、それ以下の場合はとんとんまたはマイナスになります。連勝があれば有利になりますが、勝ったり負けたりという状態が続いたときには苦しくなります。

倍賭け法、付加法、加減法、逓減法などが負けたときに賭け金を増やしていくのに対して、加算法は負けたときには最低単位のままで、勝ったときに賭け金を増やしていきます。

2回目に2単位ではなく3単位にするところがポイントです。

カード・カウンティング

カード・カウンティング Card Counting とは、場に出たカードを数えて(カウントして)戦略を決める方法の総称です。

賭け金のマネジメントに使う場合は、おもに場に出た Tカードの数を数え、たくさん出ていればプレーヤー有利として賭け金を増やし、少なければディーラー有利として賭け金を減らします。

カード・カウンティングは、毎回のゲーム以外に(他のプレーヤーの分も含めて)どんなカードが出たかも気にしなければならないので、初心者向きとは言えません。

 

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