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野生の小鳥用の巣箱を自作してみた

小鳥の種類と作り方

絵田には無数の鳥がいる。季節の移り変わりと共にやって来ては去っていく。その中で巣箱を使うのは3種類だけ、シジュウカラとヤマガラとジョウビタキである。

先ず、やってきて使えるかどうかを調べる。はじめは立地条件、つまり、方位(巣箱の向き)、高さ、環境(周りの木々)。巣箱の周りを飛び回って巣箱に入ったり出たりし、巣箱の穴から顔を出して辺りの景色を眺める。良いと思ったら雌を呼んできて、2羽で同じ事を繰り返し、確認する。

合格したら巣作りに入る。箱の中だから殆ど何もしなくていいように思うが、お布団に相当する柔らかいミズゴケや鹿や兎の抜け毛、時にはビニールの紐なども拾い集めて、屋外で見る小鳥の巣と同じ様な形に作り上げていく。違う所は枠が不要なので固い繊維や小枝で形を整えるようなことはしない。しかし、量はたっぷり集め、ふわふわのベッドを作る。

下の塵取りの中のミズゴケが、1つの巣の中にあるミズゴケの量です。
穴の大きさは、色々変えて結局、直径4センチに落ち着きました。

失敗談

観察しやすいように茶の間から見える所に1つ設置した。ジョウビタキが調べには来たが、その後ちっとも出入りしない。巣作りには何百回も出入りして材料を搬入しなければならない筈だ。箱が少し低いので不合格になったのかな。他の2つは脚立を立てて高い所につけたが、この分だけは急斜面にあって脚立が使えなかったので、私が背伸びして付けた。結果2メートル以下にになってしまった。

没になったと思った私は、巣箱を降ろして開けて見た。すると、上記のように丁寧に作ったミズゴケの中央のへこみに卵が2つ並んでいた。しまった、と思ったが後のまつり。人間が触った巣箱には親は帰ってこないだろう、それに、もう1つ割れてしまった。仕方なく処分した。

卵の大きさは鶏の卵と同じ形で、大きさも小鳥の姿に似合わず大きかった。長い方が十数ミリはあったと思った。辞典で調べるとシジュウカラは17X13.5ヤマガラは19X14.5とあった。表面には明るい茶色の斑点があった。個数も7~8個産むそうである。産み増やす最中であったのに気の毒なことをしてしまった。卵の柄では何鳥か判別できないそうだ。同じ鳥でも環境によって色や柄が変わり、専門家でも分からないとのことであった。

注意として、鳥は人が見ていると入ったり出たりしない。周りを飛び回って注意をそらそうとする。しかし、巣箱を見ない振りをして下を通行したら、気がつかなかったと思うのか巣箱に入った。それからは小鳥に気を使う生活になった。


新しい巣箱

最近古い巣箱を回収して新しい巣箱を設置した。ハンドブックなどを見て作っていたが、10年来の経験で多少改良を加えた。

巣箱図

穴の下縁より2センチ下に奥行き5センチほどのテラスを作ってやると鳥達には便利である。

斜めに取りつける場合はテラスはつけないほうが良い。雛が転げ落ちることがある。箱を垂直に取りつける場合はテラスがあると、雛の上にいきなり飛び込まなくても済み、便利と思われる。箱は斜めでも巣は水平に作っている。

入り口の穴は直径3センチにしていたが、どうも窮屈そうなので4センチにした。もし、鳥にとって大き過ぎる時は泥などで好みの大きさに変えるそうだ。巣箱の中は広すぎると資材が沢山要るので敬遠される。しかし、私は以前イタチの家にしていたのを、つぶすのは勿体無いと思い、穴の直径だけ縮めて木にかけておいた。多分使わないだろうと思っていたが、シーズンオフに開けて見たところ、見事に立派な巣を作っていた。容積は通常の巣箱の3倍ほどのものであった。巣作りには苦労したと思うが、鹿の毛なども最も多く、頑張った形跡があった。

そこで、今回は中でゆったり出来る居住性を重視し底面積は15センチ平方、高さも25センチ~28センチにした。しかし、鳥が来てくれるまでは心配であった。

新しい巣箱にヤマガラがやって来て入ろうとしているところ。

ヤマガラ

3月、今年度最初に巣箱に来た鳥である。ホウジロよりこの方が大きな白い頬っぺたをしている。腹は茶色、背はブルーがかったグレー、体長は13~4センチと小柄、ツーツーピーときれいな声でさえずる。だが、子育ての時は違った鳴き方をする。

 雌が巣箱に入ってくれたら雄はもっぱら資材運びである。雄は口一杯にミズゴケを頬張って巣へ帰ってきたら、先ず上下左右を飛び回ってビービーと2声なく。口一杯に頬張っているのにどうして声が出せるのか不思議である。すると箱の中からチッチッチッと応答する。それを数回繰り返して、次ぎはビービービーと3声鳴く。すると雌はチッチッチッ、チャチャチャッと応答する。終わりのチャチャチャッは1段大声を張り上げる。

シジュウカラ

1ヶ月遅れの4月中旬、何時の間にかシジュウカラが箱に出入りし始めた。家の裏にある桜の大木につけた南向きの巣箱である。ヤマガラと同じ様に環境を良く調べて巣作りを始めるが、ヤマガラの様に鳴かない。シジュウカラはジージージー、ジュクジュクと地鳴きし、ツツピーツツピーときれいな声でさえずるが、子育ての最中はちっとも鳴かない。

姿はホウジロよりもヤマガラよりも、はっきり、白い大きな頬っぺたを膨らませ、真っ黒な頭と白い腹に黒のネクタイをしている。のどの下には黒い大きな三角巾を付けている。雄と雌の見分け方はネクタイの幅で分かる。雄は幅広ネクタイ、雌は細い線になっている。昼間なら一目で判別出来る。

シジュウカラのネクタイの大きさにご注目

雛が孵ったのか、雄と雌が頻繁に餌を運び始めた。その頃ヤマガラがやって来て巣箱をのぞいた。丁度見ていた時なのでどうなることかと観察した。シジュウカラと出会っても争いもしない。空家を探しているのかと思ったが、どうもそうとは考えにくい。シジュウカラが子育ての真っ最中で、3分おきに巣に戻り、餌運びをしているので、野生のものが気付かない筈はない。それに1度ならず2度、3度と、同じ様な行動を取ったので、単なる間違いとも考えにくい。ヤマガラの巣は正反対の側にあるし、今、子育て中のヤマガラではなさそうである。異性に恵まれなかったヤマガラが子育てヘルパーでも志願したのかとも思った。しかし、そのうち来なくなったので手伝いは断られたらしい。理解しがたい行動であった。

シジュウカラの巣へやって来て、中を覗くヤマガラ

巣立ち

熱心に観察したつもりだが、何月何日に来て何日に去ったと言うようなことまでは分からなかった。大まかに言って巣作りが始まって巣立つまで、凡そ55日と思う。

カップルが成立し、巣作りが完了するまで凡そ3日、完成と同時に卵を産むが1日1個として1週間、ここまでで約10日、そこから抱卵に移って凡そ3週間(21日)、雛が誕生して子育てに3週間。そこで愈愈巣立ちとなる。3+10+42=55日。賑やかに巣作りを始めたヤマガラが静かになったのは、丁度そんなものであった。

シジュウカラの場合、静かなので分かりにくかったが、ヤマガラより短かったように思う。その後、朝晩だけ巣箱の前へ来て長時間きょろきょろし、暗くなると箱の中へ入って休むものがある。もう子育てではなく寝ぐらに使っているようであった。

見たところ、巣立った雛が懐かしい古巣に帰って休んでいるのではないかと思う。黄昏時、1羽だけ、しょんぼりと寂しそうに、あちこち眺めている。独立心の欠けた奴が鳥の中にもいるようだ。1日中飛び回って虫を食べた後なのだが、シジュウカラの場合、1日に200~300匹の虫を食べるそうで、益鳥と言われている。

雛への給餌を見ると、どうやら朝1食だけに見えた。夜明けから8時過ぎまで絶え間なく、必死に餌を運ぶ。しかし、その後はぴたっと止め、夕方まで時折帰ってくる程度である。巣立ちの時期になれば親は帰って来ない。子供達は止む無く餌取りに出かけなければならない。寝ぐらを見つけられない軟弱者が、古巣を利用しているように見える。真冬の寒い時も、子育てとは関係なく、巣箱を利用するものがあった。

とにかく、大量の虫を食べてくれる小鳥達、菜っ葉を食べず虫だけ食べておくれ。

蛇に襲われる

8月も終わり頃、変わった鳥が出入りするなあ、と思って見ていると、鳥では無く蛇の頭であった。始めは何か分からず、双眼鏡で見てやっと分かった。びっくりして何とか追い出そうと、長い棒を持ち出し、巣箱の下へ行き箱を叩いて見たが、奥へ引っ込んだまま出てこない。次ぎに殺虫剤のスプレーを持って行き、脚立を立てて出入り口の穴から吹き込んだ。もし、飛び出して私に襲いかかったらどうしようと思いながら、びくびくしながらやったのだが全く反応が無い。こうなったら巣箱をはずして蓋を開け、追い出すしか方法は無いと思い、道具を取りに帰ってはずしてみた。おっかなびっくりであけて見たが、何時の間に逃げたか影も形も無かった。悔しい、残念。

巣箱を作ってやった以上、安全を保障してやる義務があると思い、木の幹に長さ60センチの塩ビ板を巻き、有刺鉄線で縛って見た。しかし、1年後、又入った。味をしめたのだろう。それで、現在は鉄板で麦藁帽子のひさしのようなものを作り木の幹に取り付けている。2年経過しているが入っていない。多分これで大丈夫と思うが、常に警戒を怠らないようにしている。幸い、茶の間からも居間からも見える所だけに設置しているので、鳥達に迷惑をかけなくてすむと思っている。

90センチ四角のトタン板で作りました。これであんしんです。