食べ放題。
アラサーをむかえ、体が物量を求めなくなってなお「食べ放題」という響きは心を動かす。
全メニュー298円均一をかかげる「鳥貴族」。
ここ最近急速に店舗数を増やしている居酒屋だ。
そんな鳥貴族に「トリキ晩餐会」という飲み放題・食べ放題のプランがある。
・2時間の全メニューが飲み放題・食べ放題で2980円(税抜)
・ただし、8名以上でないと予約できない
というパーティープラン。8名以上という条件があるので、なかなか気軽には発動できない。
一度、会計も腹具合も気にせず鳥貴族を堪能してみたかったので、16名の参加者を募ってトリキ晩餐会を実行した。
「焼き鳥1000本目指して食べまくりましょー!」と景気のいい挨拶で乾杯。トリキ晩餐会は幕を開けた。
唐揚げ、ポテト、キャベツ、焼き鳥などあらかじめ決まった数品目のつまみが続々と運ばれてくる。
セットメニューにとり釜めしも含まれている。
旅館の夕飯で見かける青い固形燃料に火をつけ、炊きあがるまで30分ほどほうっておく。
炊きあがったばかりでホッカホカ。
安い居酒屋なのに本格的な釜めしだ。
晩餐会の開始30分を経過すると「全食事メニューの食べ放題開放」が始まる。
すべてのメニューが頼みたい放題。トリキ流台湾ラーメンだろうが山芋の鉄板焼きだろうがメープルチュロだろうが、食い合わせなんて気にしないで好きな食い物をはべらせたらいい。
今回の飲み会では焼き鳥を中心に頼んでいった。
1000本を目標にかかげてみたものの、鳥貴族の焼き鳥はやたらと長い!
一般的な焼き鳥の1.5倍はあるんじゃないだろうか。ドラッグレースがごとく爆炎をあげ猛スピードで腹が膨れていく。
もも肉パワフルガーリック焼、もちもちチーズ焼、ピーマン肉詰、ちょっとした変わり種もふくめて串料理だけで30種類以上ある。
もちもちチーズ焼、はじめて食べたけどこれが美味い。甘い焼き鳥のタレとチーズのとろけたお餅が合う。普段頼まないメニューでも「食べ放題だしせっかくだから」で気軽に注文できる。いつもの店で新発見があるのが楽しい。
飲み始めて40分もすれば、串入れは朝のラッシュの山手線状態。ぎゅうぎゅうだ。
食べ放題と言っても1時間もすればほぼ満腹。味のディテールが分からなくなり、串の消耗スピードも目にみえて落ちていく。
テーブルに皿が乗りきらないのでタレも塩もいっしょくたにまとめるようになった。
最終的に233本の焼き鳥を食べた。3つ並んだ串入れがパンクバンドのようにツンツンだ。
レシートで確認すると注文した品数は飲み物ふくめて230品ほど(焼き鳥は1皿2本ついてくる)。
1品298円なので正規の値段で払うより合計2万円近く浮いたようだ。